ねじに関する情報

様々な種類のねじがありますが、いったいどれを選んだらいいのか分からない方や、もっとねじのことについて詳しく知りたい方向けの情報を掲載しています。

材質について
材質について > 鉄について
ねじには、色々な材質が使用されています。
鉄・ステンレス…など、なじみのものから普段聞かないような材質まで詳しく紹介します。

鉄(鋼)について

一般的に鉄(テツ)と呼んでいるのは、Feの他2%以下のC(炭素)を含んだ鉄の合金で、鋼または鉄鋼と呼ばれています。
この炭素の含有量によって、純鉄、鋼(0.03~1.7%)、銑鉄(1.7%)などと呼び分けられています。
炭素の量が多くなると、鉄は硬さや耐磨耗性を増す一方で、もろいつまり割れやすいそして錆びやすいという欠点もあり、炭素の量が少ないほど、柔らかくなり粘り強くなります。
また、鉄は炭素ばかりでなく他の金属元素を加えたり、熱処理を行うことによって、その強さや硬さや性質を自由に調節することができます。
炭素だけを主な合金元素とする「炭素鋼」とこれに炭素以外の合金、マンガン、珪素、ニッケル、クロム、等々の元素を加えて強くした鋼を「合金鋼」と呼んでいます。
そして、この合金鋼と炭素鋼の一部や高級炭素鋼を「特殊鋼」と呼び特殊な強さを要する用途に使われ、適度な配合率とそれを補う他の金属元素の組み合わせで鋼は作られます。

切削鋼

切削加工に使用されている低炭素鋼で一般的に「快削鋼」と呼ばれている「硫黄快削鋼鋼材」(SUM**)とSS400に代表される「一般構造用圧延鋼材」(SS**)です。

硫黄快削鋼鋼材 SUM**

切削加工に使用されている鋼で一般的に「快削鋼」と呼ばれています。
S(いおう)を多く添加することによって被削性を向上させた低炭素鋼です。
またPb(鉛)の添加によってさらに被削性を向上させたものもあります。
引張強さの規定はありません。
切削は良好ですが、曲げ加工には向きません。また溶接加工性も良くありません。

一般構造用圧延鋼材 SS**

切削加工に使用されている低炭素鋼です。
C(炭素)とMn(マンガン)の成分量にとくに規定は無く、P(りん)とS(いおう)の上限が0.05%と定められているだけです。
靱性にすぐれており、冷間加工あるいは溶接加工、曲げ加工も可能です。
引張り強さを示す数値の規定があります。
溶接代表鋼種は、SS400です。

冷間圧造用炭素鋼には「キルド鋼」と「リムド鋼」がある

溶けている素材(溶鋼)を固めるときの方法です。
鋼塊の鋳造の際、溶鋼中に多量の酸素が含有されますので、出鋼前に脱酸剤を加えて酸素をできるだけ取り除く必要がある。
脱酸の程度により、キルド鋼、セミキルド鋼、リムド鋼の3つができあがり、それぞれの内部組織も異なる。キルド鋼には「アルミキルド鋼」と「シリコンキ ルド鋼」がありますが、ねじには「アルミキルド鋼」を一般に使用します。
なお、SWCHはC(炭素)の含有量によって数十種類に分かれますが、引張強さの規定はありません。

キルド鋼

キルド鋼とは、溶鋼の中にアルミニウムなどを添加し、充分脱酸 (溶鋼中に含まれている酸素を除去する事)を行って鋳込んだ鋼塊(鋼のかたまり:インゴッド)から作った鋼材のことです。
脱酸が充分に効いているので、固まるときガスの放出がなく静かに凝固します。
つまり死んだように静かな鋼というのでキルド (Killed)鋼と呼ばれています。
気泡がなく組織は大体均一で優良な性質を備えているため、高級鋼や合金鋼は全てキルド鋼で作られています。
品質はすぐれているが、圧延歩留まりがわるいので比較的高価につく。
ボルトや小ねじなどの冷間圧造用材料はほとんどキルド鋼である。
タッピンねじ用材料としては、アルミキルド鋼SWCH16Aや18Aを使用する。
後ろにつく18Aの18とは0.18%のC(炭素)が含まれ、Aはアルミキルド鋼という意味です。

セミキルド鋼

キルド鋼とリムド鋼の中間程度の脱酸を行った鋼。

リムド鋼

リムド鋼は、溶鋼をそのまま鋼塊に鋳込んだものです。
脱酸用の添加材を使用していないため、鋳込み及び凝固中にガスを放出し、火花を散らしながら、外側から固まり、表面にリム層という層ができます。
リムとは「ふち」のことでリムド鋼とはふち付き鋼ということになります。
キルド鋼に比べると脱酸が十分でないため凝固の際に気泡が生じる。
これを圧延すると大部分圧着するので歩留まりはよいが、特に内部に炭素、リンその他の不純物が残り、品質が一定しない。
品質は劣るが、使用上は問題なく、圧延歩留まりが良く安価のため、一般のボルトやナットに大量に使用されて います。
リムド鋼には SWCH10Rなどがあります。
この場合の10Rは 0.10%のC(炭素)が含まれ、Rはリムド鋼という意味です。

アロイ(超合金)

鋼の耐食性・耐熱性を良くするため合金元素を多量に添加して、鉄が50%以下になった合金。

ボロン鋼

近年、合金鋼の代替として、炭素鋼にボロン(ほう素)を極微量(0.003%以下)添加して、鋼の焼入れ性を増大し、焼きが入り易くなるボロン鋼がねじ・自動車部品等などに使用されており、現在、添加されたボロン鋼をB鋼といって鋼種記号にBを付記します。

SS400

特性は靱性にすぐれており、冷間加工あるいは溶接が容易である。数値は引張り強さを示す。圧延したままの素材に機械加工を行ない、熱処理せずに使用される。
被削面では一般的に切削は容易であるが、溶着し易く、特にC%の低いものは切削面の平滑性、面粗度の悪くなる場合がある。
用途としては建築、橋、船舶、車両その他構造物。
また、比較的強度を必要としないフランジ、ピン、ボルト、ナット、レバー、軸類、歯車など。

SCM435H(焼入)

特性は炭素鋼に較べて焼入性に優れるので
(1)大型部品でも深く焼きが入り、焼もどすと均質な組織が得られて、優れた強度、靱性が得られる。
(2)無理な冷却をする必要がなく、残留応力の発生を軽減できる。用途は多岐にわたっているが、軸類、歯車類、ボルト、ナット、連結棒、スタッドなどがある。

特性は冷間加工性、溶接性はやや悪く、焼入れによる硬化の程度は比較的に大きい、比重は、7.8炭素鋼の中でも「中炭素鋼」に属し切削性は、良好です。
焼なましまたは焼入れ焼もどしによって適宜に必要な強さと靱性が得られるがC値が、0.3%を境にして少なくても多くても被削性は、悪くなる。
炭素鋼の中では、切削性が比較的良好で、構成刃先の発生も少なく仕上げ面粗さ、寸法の管理もしやすい。
末尾のAは焼入れなし・Hは焼入れ品を表す。

特徴は高速度鋼に似た高合金鋼で、炭素含有量が低く、タングステンを多く含有している為耐摩耗性は高いが、常温での耐衝撃性がかなり低い。
また切削時に温度が上昇しやすく、合金中に形成される炭化物は、アブレシブ物質として工具摩耗を促進させる。
用途としてはプレス型・ダイカスト型押出工具・シャープレードなどに利用されている。