【ノックピンとは】
　・数種類の打ち込むピンの総称で、2個以上の部品を棒状又はロール状の形状をした商品を
　　精度のある穴に差し込んで、連結や位置決め、ねじの回り止めなどの目的に使用します。
　・取り外しが可能な為、部品の分解点検に便利です。
　　　抜取り作業には専用工具のノックアウターやピンポンチを使用します。　　



●テーパーピン（ノックピン、円錐ピン）リーマー加工穴用
　　・断面が円形で、側面が1/50テーパーになっている頭なしのピンで
　　　　テーパーリーマーでの穴加工が必要です。
　　・サイズ呼びは細い径側の先端径です。
　　・軸に部品を固定する場合の位置決めや継ぎ手などに使用します。
　　・他に組立後やメンテナンス時に抜き取りが容易な、ネジが切ってある
　　　　内ねじ付き、外ねじ付きもあります。
　　・S45CとQ付の違いは、S45Cが一般品で焼きならしが無し、S45C-Qは調質熱処理
　　　　(調質とは、目的に応じた硬さにするために再度硬さと粘さを得る作業)　付品です。
　　・先割りテーパーピンは受注対応となります。


【その他のノックピンの種類】

●スプリング　ピン（ノックピン、ロールピン）リーマー加工不要
　　・弾性がある板を円筒状に丸め、ピンの半径方向にばね作用が生じるピンで
　　　　ドリル穴のみで、リーマー穴加工が不要な、簡易形ノックピンです。
　　・棒状又はロール状の形状をした商品で精度のある穴に差し込んで、軸に部品を
　　　　固定する場合の連結や位置決め、ねじの回り止めなどの目的に使用するピンです。
　　・形状と用途で（板厚による一般用と軽荷重用）（面取りで両面取りと片面取り）　
　　　　（形状でストレートと波形）があります。


●平行ピン （ノックピン）リーマー穴加工用
　　　・断面が円形で側面が円筒になっている頭なしのピンでリーマー穴加工が必要です。
　　　・使用用途では、２つの外径が同じリーマー穴を施した精度ある貫通穴に差し込んで、
　　　　　連結や位置決め、ねじの回り止めなどの目的に用いるピン。
　　　・形状と公差は一般には２種類あり、A種・m6(プラス公差)平先+丸先、と
　　　　　B種h7(マイナス公差)両平先があります。


●ダウエル　ピン（ノックピン、ダボピン）リーマー加工用
　　　・平行ピンの一種で特に金型・治具等の位置決め用に使用されるより精度や表面粗さ、
　　　　耐久性の高く、熱処理が施されたピンで、リーマー穴加工が必要です。
　　　・形状や仕様には下記種類があります。
　　　　　A形標準タイプ、B形プラス公差(硬材用)、C形マイナス公差、
　　　　　インチサイズ、内ネジ付きA形等


●溝付きピン(簡易ノックピン)　リーマー加工不要
　　・円径の筒状の一部にある溝の両側に盛り上がった突起により、相手素材に密着します。
　　・平行ピン、テーパーピン、スプリングピン等に比べの特長は、平行ピンと同等の
　　　　せん断強度があり、スプリングピンより信頼感があり、豊富な種類と、
　　　　小ねじ等に比べて、組立ロボットでの使用も容易です。
　　・ドリル穴のみで、リーマー穴加工が不要な、簡易形ノックピンです。